2017-08-31

パンチャカルマ ー アーユルベーダのトリートメント 2


昨日の記事はこちら
パンチャカルマ ー アーユルベーダのトリートメント 1

インドで受けたアーユルベーダのリトリート
私自身は5つの療法のうち、Virechana(瀉下セラピー)、Basti(エネマ)のトリートメントを受けました。準備段階から回復期間まで、3週間に及ぶプログラムです。

:::脈診と問診:::
まずはドクターによる脈診、問診から始まります。脈診ではドクターが手首の脈をとっていきます。脈診だけでその人の持病や現在の健康状態が分かってしまうのは本当に驚きでした。ドクター自身が99%正確な診断ができると自信を持っていたのもうなづけました。
問診は質問に答えていく形でドーシャの診断と、舌診、生活習慣なども聞かれました。
診断結果により、処方する薬やマッサージで使われるオイルなどが決められていきます。3週間に及ぶプロセスだったので、体に負担がかからないように自然なペースでトリートメントが行われました。

:::パンチャカルマの期間:::
個人の状態にもよりますが、短くても1週間から10日間かけることを薦められます。(金銭的にも時間的にも)余裕がある人は1ヶ月、またストレスリリーフで週末だけとか5日間だけのミニデトックスで滞在する人もいました。しかし、長いプロセスで行う方が効果も大きいし、アーユルベーダ専門の病院で伝統的に行われるパンチャカルマでは、根本的体質改善から始めるので、実際に病気を治したい場合は6ヶ月から数年にかけて行われるケースが多いようです。

:::トリーメント内容:::
Virechana(瀉下セラピー)までの準備期間とも言える最初の10日間ほどは、ごくシンプルで短いオイルマッサージが行われました。ダイナミックなアビヤンガを期待していたので、物足りない感じでした。

また、デトックスが進んでいく過程で、表面に現れていなかった湿疹が手足に出てきて大変でした。そのような過剰に反応していくドーシャの状態に応じて、ドクターが臨機応変にトリートメント内容を変え、薬草の飲み薬を処方してくれたので、とても心強かったです。

:::Medicated Ghee 薬用ギー:::
Virechanaの5日前から、薬用ギーを飲まされます(写真上)。これは普通の香り高いギーとは違い、体質に合わせて薬草をミックスされた、それはそれはまずい飲み物!ライムで口内をスッキリさせながら飲み干します。2日目、3日目へと従うにつれこの量が少しずつ増えていき、5日前にはカップ一杯も飲む羽目になります。私は本当にこれが飲みたくなくて、量を減らしてとか、飲む日数を減らしてとか、子供のようにリクエストをしましたが聞き入れてもらえず…。

この薬用ギーは、Virechanaに必要不可欠な薬。このオイルが体内に行き渡り、あらゆる箇所の毒素を集めます。"気"の毒素にも働きかけるため、人によってはイライラしたり、頭痛を催したりすることもあります。また気分が悪くなったり、吐き気を催したりすることも。それも体内の毒素に反応している証拠です。

薬用ギーを飲んでいる間はすっかり食欲もなくなりました。

:::Virechana(瀉下セラピー)当日:::
午前中、錠剤とペースト状の薬を飲まされます。これが”もよおす”ために使われる苦くてまずい薬草です。数時間後にデトックススタート!吐き気と腹痛を何度も繰り返すこと5〜6時間…。お手洗いの回数をメモしておき、あとでドクターに報告します。ある一定以上の回数を満たさないと、薬用ギーが効いていない=除去効果が薄いということになります。
そしてある一定時間になると、"もよおす"ための薬がきれて、自然にデトックスが終了します。


:::回復食:::
Virechana後は回復食が出されます。
回復食1日目は、お粥の上澄み液(スープ)のみ。これを昼と夜の2食かけてゆっくり消化を促します。米粒はまだです。
2日目はやっとお粥のようなものが…。日本でも風邪を引いたときや食欲のない時に食べられる、あの感じです。
回復食3日目は、やっと食事らしい食事 Kichidiになりました(写真上)
ムング豆が入っていて栄養たっぷり。アーユルヴェーダでは、療養食と言えるかもしれませんが、私はあまり好きではありません…。

同時にコンディションに合わせたボディマッサージも行われました。私の場合はミルクとライスを混ぜた薬用オイルが使われました。

:::Basti:::
数日後から、Basti(エネマ)も行われます。Virechana後のとても大切な施術、とは言えこれも相当辛い体験…。エネマ直後はお手洗いには出来るだけ行かないように、長く維持すればする程効果大、と言われたけど、そう簡単にはいきません。

:::パンチャカルマ後:::
顔色も良くなり、肌も艶やかになりました。体だけではなく、ストレスなど精神的な面でも排毒された感覚があり、翌朝はとてもスッキリした気分でした。と言っても全ての毒素をいっぺんに排出するのは無理だし、毒素は生活習慣や環境からも日ごとに蓄積されています。

:::まとめ:::
パンチャカルマは半年に1回受けるのがベスト、せめて1年に1回は受けると良いと言われました。アーユルベーダでは消化力が健康維持のポイントだとも言われています。消化力を高め、リラックスすることを覚えて、できるだけ体内に毒素を溜めないようにしたいものです。


パンチャカルマは大変な行程ですが、健康維持に興味のある方にはぜひお勧めしたいトリートメントです。



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